懐かし名作集(?)

プロモーションビデオ「CELEBRATION」撮影現場潜入ルポ!(X FC会報より抜粋)
プロモを見ながらお読み下さい…(笑)。


(90年)6月も近い某月某日、第4弾プロモーションビデオ「CELEBRATION」の撮影が行われているという情報をつかんだファンクラブスタッフは、武蔵野の香り漂う都外某スタジオに侵入!

12:00
今日は3日間のビデオ撮り、外人のエキストラを遣ってのバイクシーンを含むクライマックスの最終日。トラック3台に積まれたバイクがスタジオ入りする所に出くわしてしまいました。バイクのエキストラ(これはYOSHIKIのよく行っていたお店のスタッフとそのお客さんということ)の方々のまた格好良いこと…。
TAIJI、HIDEはすでにスタジオ入りしていて、メイクを始めています。HIDEの楽屋の隣のケータリングルームに入ると、どこからともなくBUCK-TICKの曲が…。
ふらっとスタジオ内に入ると、舞踏会風のセットがすでに出来上がっています。赤いジュータンが高貴です。小道具達も、出番をじっとまっています。
13:00
HIDEが楽屋で会報の表紙を書いてくれてます。本当にお疲れさま&ありがとう、です!今日の撮影用ギターの方にも、すでにちょこっと絵が描かれています。才能だ…。突然、バイクのすさまじい音。みんなで外に出て、バイクシーンの見学です。
準備万端、TAIJIがとりあえずバイクに乗って試運転。今回友情出演のJUNクン(LADIES ROOM)、EDDYクンらも見守っています。爆音を響かせてSTART!
「わー!」と、歓声をあげるその顔はニッコニコ。後ろにライダー軍をひきつれての撮影に入ると、少し緊張気味に…。しかし、走り出すと1回目の試乗とは変わって走りまくってしまうあたり、サスガです!ホレボレ…。3テイクでバッチリOK。日射しも強くなってきて、とりあえずスタジオ内へ。次までちょっと間があります。
13:45
TOSHI入り。
14:15
YOSHIKI入り。来るなり、バイクのエキストラの人たちと談笑。本当に交遊関係が広いですネ。
14:20
PATA入り。ほぼ同時に外人エキストラ入り。PATAさん、サンダルはいちゃって、リラックスムード。これからが大変なんですよね…。頑張って下さいネ。ビデオディレクターの後藤氏。「PATA、パーティーのシーン撮るよ。」「…やめよ。」「うん、じゃあやめよう。」この会話の中で、しっかりと打ち合わせがなされているわけです。スゴイ(!?)。ビールを持って、さっそく一杯…。
14:50
舞踏会乱入シーン。バイクの爆音が再び響き渡ります。スモークがたかれ、後藤氏の「行きまーす!5,4,3…」の合図とともに、乱入!!一発でOK。もうすっかり、バイクはTAIJIの物ってカンジです。ロビーでは、2本目のビールを手に「まだ2本目デス」とPATAが新しいFOOL'S MATEを読んでいる。上の控え室では、TOSHI、YOSHIKIがメイク中です。
15:05
FC用TOSHIインタビュー。メイク中に失礼しまーす。今回は人生相談。真剣に考えちゃうから困るよお、といわれながらゲームボーイをとりあえず横に置いてもらって(笑)、取材開始。スペースが狭かったので、丸くなって座っていると、「太っただろ」と一言。ハイ、その通りです。相談の回答じゃないけど、恋してきれいにならなきゃいけないですね。ワタシも(^_^;)。インタビュー中に「あ、おいしそー!」と”七味かわはぎ”を見つけたFC担当R子。「食べる?」と言われちゃっかり食っちまいました。すみません。
15:30
FC会報用PATAインタビュー開始。「PATAさん、お友達紹介なんですけど…」「…んん――、誰にしようかと思ってたんだけど…。―――よし、オマエだ!」と、すぐ横で雑談中の”や〜まだ”に白羽の矢が。この内容はPATAのページを見てね。
インタビュー終了後、舞踏会乱入&乱闘(??)シーン。外人の、ドレスやスーツを身にまとったエキストラさん達がスタンバイする中、TAIJIを先頭にしたバイク群が中へ、というシーンです。スタジオ外でスタンバイしているバイクのエキストラさん達は、木刀や木づち(!?)を手に、すでに歓声をあげています。
合図とともに、いっせいに中へ。逃げる外人エキストラ達!―――いやー、早く出来上がりが見たい!と、時計を見るともう16:00。時の経つのは早いデス。
16:10
バイクのエキストラのみのシーン。TAIJIが真剣なまなざしでモニターを見つめています。
16:40
HIDEがエキストラの外人の女のコと遊んでいます。彼女もかなりHIDEに慣れているようで、キャーキャー言いながら付いて回っています。HIDEがソファーに座って、ヒザをポンポンたたく。…と、その上にチョコンとのっかって、紅茶のサカズキをかわしたりしています。夕暮れの午後、ほほえましい光景でした。
(無邪気な彼女は、そのあともHIDEの髪にボールをうずめたり(笑)していた。)
17:00
TAIJI&女性エキストラのシーン。女に囲まれ、ソファーに座り込んで、JUNクン、EDDYクンらと酒を回し飲みするのです。撮影で使用された酒ビンの中には、ホンモノのジャック・ダニエルが入っています。JUNクンのそばにいくと、酒のニオイがしたとか…(ちなみに彼はまったく酒が飲めないらしく、“胸がヤケテルヨー”と泣いていたらしい。お疲れさまでした…!)さて、カメラが回って、後藤氏――「TAIJIは、こーゆーシーンがホントにうまいねえ。」と一言(笑)。
「次、“靴をひろってなんじゃコリャ?”のシーンいきまーす!」その通り、美女3人に囲まれたTAIJIが足下に転がってきたガラスの靴を拾う…という場面です。ビデオアシスタント氏が靴を投げるが、なかなかうまくいかず…。4回ほどでOK!控え室に向かうTAIJIに「お疲れさま!」の声が。しかし、返答は「まだまだだヨー」。次は子役が(さっきHIDEとたわむれていた彼女)TAIJIから靴をうけとるシーン。さっと子役に握手を求めるTAIJI。紳士です。モニターを見ていると、さっきのシーンに比べ、顔つきが急に優しくなっています。もちろん、すぐOK。「暑いヨー」を連発して扇風機にあたっていたTAIJI。確かに撮影用のライトって、すごく暑そうでした。「じゃ、しばらくきゅうけーい!」の後藤氏の声になぜか私もホッ。
18:30
なんと、ロビーによいニオイ…。何かと思えば、まるで学校の給食のごとく用意されたカレーライス!!みそ汁、お新香、カボチャの煮付けまである!!しばし、食事タ〜イム。おいしかった…。
19:30
すっかり準備の整ったTOSHIの出番です。シャンデリアにぶらさがって、飛び降りるシーン(なんだかよくわからないかもしれないけど、それはビデオを見てのお楽しみ…)。約2メートル近い脚立に乗って、シャンデリアにぶらさがる。
アシスタントが脚立を支えてはいるが、結構迫力モノで、みんなかたずをのんで見守っている。「Ready,―――Action!」後藤氏の合図で、シャンデリアの支え棒が外され、TOSHIがぶら下がって飛び降りる。…着地!取材陣、スタッフから拍手がわきおこる。モニターでチェックして、「TOSHIの希望でもう一度やります!」納得のいかないコトはしない。妥協しない。TOSHIの一生懸命な姿勢が伝わってきます。メイクの終わったYOSHIKIが青いドレスでスタジオ内へ。HIDEの撮影で使用したツエ(魔女の持っていそうなアレ、です)を手に、次の撮影のスタンバイです。
そう、こんなビデオ撮りの合間にも雑誌の撮影があったりします。スタジオの隅で全員集合しての写真撮影です。その他にインタビューもあったりするので、アタマも切り替えていかなきゃならないし。…アタマが下がる思いです。
20:20
TAIJI、雑誌「JUNON」の取材。
21:00
演奏シーン。「モニターチェック!音、大音量で出して!」PATA「酒が欲しい」持っていくと、ぐっと一気飲みして気合いを入れる。他のメンバーが写っているモニターを見ながらTAIJI、「どんな風に動こうかな〜」と、嬉しそう。
YOSHIKIはモニターの前に座って、ガラスの靴を手に取り、しげしげとそれを眺めています。周りでは取材陣がそんなYOSHIKIに向かって一斉にカメラを向けている…。
楽器を持つと、みんな生き生きとしてきます。さあ、大音量で「Celebration」がスタジオに響き渡ります。「スタート!」真紅のドラムセットに真紅のドレスのYOSHIKI。「モニターの音ぜんぜん聞こえないよ!」フルボリュームで音が流れているにもかかわらず、ドラムの音がすごい音で聞こえてくる。ライブと全く変わらないドラミング。HIDE、TAIJI、PATA、そしてTOSHIも、めいっぱい動き回る。5人のあまりの迫力に、スタッフも思わず見入ってしまいます。OKが出ると、巻き戻してモニターチェック。5人が集まると、20人近い取材陣もハチの大群のように集まってきてカメラを向けます。「ダンサーの人、曲にのらないで、大きく!」通訳の女性が、後藤氏の言うことを伝えてゆく。そろそろスタッフも疲れを見せているかと思いきや、みんな真剣。疲れているヒマなんかない!
さあ、もう1テイク。「思いっきりLIVEバージョンでいくよ!」どうしても曲が始まると足がのってしまう私…。ここでハプニング!HIDEのギターのネックがポロ!「ちょっと待って!HIDEちゃんのギターが壊れちゃったんで…しばし休憩!」――――15分間の休みもあっという間。ガンガンに冷房の効いている筈のスタジオが再び熱くなっていきます。
「It's show time!」外人の男性エキストラが手を広げて言います。新しいギターを肩にかけて、ヘッドを床にトン!とたたきつけてみるHIDE。今度はバッチリOK!――――
22:00
これからは個人のシーンに入ります。出番まで間があるTOSHIは、ロビーでエキストラとなにやら話し込んでいます。英語みたい…。私も話せるようになりたい…。
まず、YOSHIKIの演奏シーンです。青いワインの入ったワイングラスを投げつけドラムを叩いた後、ドラムセットをぶっ壊す設定。しかしその破壊シーンのすごいコト。何度か倒れ込みながらも、すごい勢いでスタンドを振り下ろすYOSHIKI。
手に汗握ってしまった…。途中でコートを脱ぎ捨てて、かなり真剣です。終わった後、後藤氏「大丈夫?」YOSHIKI「大丈夫、大丈夫!スタジオ全部壊していいような気がしてきちゃったよ」もちろん1発でOK。
23:00
次はTAIJI。さっそうとあのパープルのベースを持って登場。クレーンのビデオ隊がスレスレまでTAIJIに近づく…途中、「ちょっと持ってて」と持たされたベースが、な、なんと重い…。オンナの力の無さを痛感してしまいました。「みんな細い体で力持ちなんだよ」とマネージャー女史。う〜ん、ナットク。
突然、TAIJI、勢い余って転倒!しかし無情にもビデオは回り続け…曲が終わってTAIJIの表情がアップになると、スタッフからヒュー!と、拍手がわき起こる。
「事故だよー!死ぬかと思った!」と、TAIJI。それにしても、迫力満点でした。
3番手はHIDE。ワイングラスを持って、ビデオ隊へ向かってそれをかける!(そのため、ビデオ隊の方々はビニールのふろしきをかぶったような状態でスタンバイしている)
曲が始まると、元気、元気!ギターを回して、花ビンを倒す。後藤氏がビールの小さいビンを渡していたので、どうするかと思ったら、ソロの部分でネックにあてて弾いていました。これがホントのボトルネックー!なんちゃって。…スミマセン…。
23:35
「TOSHIくん、バイオレンス、する?」そう言った後藤氏を黙ってじっとみつめるTOSHI…。「み、見つめるなよぉ」と後藤氏、照れます(?)。
4番手で、少し疲れているかな…。頑張って!またまたグラスを持ってスタンバイ。ちなみにこのグラスの中の液体は、“Blue Blood Wine”です。非売品です。カメラが回るといつもの力強いTOSHIです。モニターに写ったTOSHIを見ていたら、少し疲れていた私も元気になってきました。このパワー、不思議だなあ…。
23:50
「皮ジャン着ないとダメ?暑いよなぁ…」とPATA。着なくてもOKですよ。グラス投げ(?)、演奏共に1発でOK。終わってすぐにPATAだけの雑誌撮影。「じゃ、PATAさん、すわりでー。」「すわりっすか(笑)」次のビデオのシルエット撮影のため、スタジオ内の照明が暗くされる。その中、PATAの撮影用ライトだけがセピア色になっていて、その下で黒いレスポールを弾くPATA。絵になってました。
24:30
さあ、いよいよ最後、シルエット部分の撮りです。再び青い衣装のYOSHIKI。落とされた照明の中で、ぼんやりとブルーに光ってとてもキレイ…です。「後藤さん、これ全部組んだの?」「そうだよ」「スゴイね」天井の照明を見上げて感心するYOSHIKI。――――
カメラがまわります。白いライトをバックに5人の影が浮かび上がる。手を振ったり、ポーズをとってみたり…。こんな時でもぴったりと息のあってしまう5人でした。――――
25:20
「じゃ、当分撮影はありませんが――――お疲れさまでした!」「乾杯!」後藤氏の挨拶で撮影は終了。メンバーはビールを手にソファーに座ってホッと一息…の間もなく、フラッシュの嵐。――――
たかだかファンクラブの取材で疲れた、なんて私は言っていられません。
TOSHI、HIDE、TAIJI、PATA、そしてYOSHIKI、本当にお疲れさまでした!
後藤さん初め、スタッフの皆さんも、お疲れさまでした!

素晴らしいビデオができることを期待しています!
みんなも楽しみにしていてね!

〜〜〜〜「X PRESS 第4号」より〜〜〜〜