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〜〜第18章〜〜

8月12日 PM8:15 エンディング  その2

いつのまにか、お客さん達は退場してくれていて、会場には30数名ほどの関係者のみが残っておりました。
今回のイベントのためのスタッフ、アマチュアバンドメンバー、そのスタッフ、そしてオフィスT関係やTAIJIをずっと支え続けてくれていた方々です。

終演後、5、6分も経った頃、ステージの裏側の某控え室(爆)にいたCloud Nineのメンバーが出てきました。
皆さん、汗びっしょりです。
やはり、アノ場所は、とんでもなく暑かったみたいですね。申し訳ありませんでした。
やがて、ギターのShuさんに促されたTAIJIがステージに立ち、マイクを持って、話し始めました。

「…なんて言っていいんだかわかんないんだけど、ずっと長い間、音楽から離れて、またこうやって………。

ここで、HIDEと出会ったし、ここで最初音楽に携わることができた場所で…
『Be Free!!』の皆をはじめ、中島さん、その他の皆、友達…、バンドのメンバー、A-JOE、YAZZ、Shuとともに、Cloud Nineというバンドをまた結成して、1からの出直しだけど、頑張って皆の応援にこたえていくんで、温かく見守ってください。…今日はありがとうございました」

低く静かな声で、そうお礼を告げたとたん、皆からいっせいに拍手がわき起こりました。
関係者から花束が渡され、それを受け取ったTAIJIは少し照れくさそうに笑ってました。
そのあと、「どうしても呑んだらいけない人がいる」という理由で(爆)、ジュースでの乾杯となりました。
その音頭は、ずっとTAIJIを見守り、支え続けてくれたオフィスTのなかじママさんがとってくださいました。
「これからも、TAIJIを、Cloud Nineをよろしくお願いします」の言葉とともに、いっせいに上がる紙コップの数々。

紙コップの中身は、オレンジジュースやウーロン茶でしたが、なぜか飲み終わった皆の顔は、赤らんで見えました。
スタッフの皆も、ようやくこれで一息つけたのです。
TAIJIの復活の場を自分たちの手で作る、ということはとても光栄であったと同時に、すごいプレッシャーでもありました。
その重責を、ようやく果たすことが出来たという安堵感は、たとえジュースだろうが、ウーロン茶だろうが、高級ワインやお酒に匹敵するほどの心地よい酔いを与えてくれたようでした。

その後、しばし皆さんと歓談しまして(と言っても、ほんの数分だけですけど)、いよいよ退館時間が迫ってきたものですから、シメの言葉になりました。
今度は、ステージ上にCloud Nineのメンバー全員が集まります。
そして、YAZZさんからは「このまま、世になぐり込みをかけます!」と力強い言葉が、A-JOEさんからは「これからも精進しますのでよろしく!」との言葉が、Shuさんからは「…私たちだけのライブじゃないんですけど(笑)、こんなことしてていいんでしょうか(爆)!」とおっしゃりながらもお礼の言葉が、そしてTAIJIからは、次のような言葉があったのでした。

「…できれば、このメンバーで、武道館を……、もっとトップを狙いたいと思ってますので、皆さん、応援よろしくお願いいたします!」
力強い宣言に、聞いていた私たちも一斉に「うおーーーっ!」と叫んでしまいました。
そして、バンドリーダーのShuさんの音頭による1本締めを全員で行って、後片付けへと突入したのでありました。


ステージ上では、セットの解体作業が素早く行われています。
このあたりには、ド素人の私などは近寄れませんので(邪魔になるだけなんで)、とりあえず私は持ってきたモノの回収やお借りしていたモノの分類などをします。結構スゴイ量でした。
受付のDainaサンやAYANOサン、美桜ママさんたちは、アンケート回収したものを振り分けたり、お金の精算をしたりと大忙し。
心配していた医療関係では、押されてかすり傷を負った人が約1名いただけで、何とか大事にはならずに済んだようでした。利麟さんたち本職のお二人がいてくれたおかげで本当に助かりました。
潰されそうになりながらも、決してカメラを離さなかったT-Bサンや弥生サン、とかげちゃん、お疲れさまでした。おかげさまでこの初ステージの貴重な記録をメンバーに渡すことが出来ました。
出場者を誘導し、舞台進行を教えてくれたTHUKASAちゃん、流加ちゃん、ありがとう。今回のイベントではずっと前からあちこち動き回ってくれてさぞ疲れたでしょう。今晩はゆっくり休んでね。
ずっと会場を整備してくれていたじょー・くーるサン、社員クン、mamiちゃん、裕巳ちゃん、TRIBALのスタッフの皆さん、お疲れさまでした。
おかげで混乱もなく、滞りなく進行できました。
そして、自分たちも当日の出場者なのに、Cloud Nineのローディーを当日やってくれた、TETSUサン、TADASHIサン、蘭魔瑠クン、そのほかのバンドのメンバーも本当にありがとう〜。
憧れの人の前での演奏と言うことで、リハーサルの時は緊張で顔がこわばってたけど、聴いてもらえて良かったよね。
蘭魔瑠クンなんて、さらに楽器車運転からMCまでやらせちゃって、本当にごめんなさい。でもありがとう!本当に助かりました。
そして、舞台監督だったおはぎサンとはま〜サン。
いろいろムリを申し上げてごめんなさい〜。でもおかげさまで無事にイベントを終了することができました。
特にはま〜さんなんて、大阪からわざわざ来てくださって、企画書や演出、台本とあらかたすべてを引き受けて下さって、本当にありがたかったです。
この素人の手にはあまるイベントを無事成功できたのも、ひとえにプロのはま〜サンがいてくれたからでした。
イベントが終わってからのいろいろな後処理までキチンとやってくださって、本当に頭が下がりました。

このイベントを終えてみて、1つのコトを成し遂げようとしたら、たった1人の力だけでは何もできないのだということをつくづく思い知りました。
この「Be Free!!」は、1998年11月1日に「家主」であるカイコがたった1人で始めました。
しかし、今やすでに1人だけで運営しているサイトではなくなりました。
TAIJIを愛し、彼の力になろうとするファン1人1人の力で支えられているのだ、ということを、この日、改めて実感したのでありました。

この日、このイベントに関わった、そして関われなかったけど気にしてくれていたすべての方々に、心からの感謝を捧げます。
本当にありがとうございました。
これからも、TAIJI&Cloud Nineともども、「Be Free!!」をよろしくお願いいたします。
The End……。

2000年10月10日
「Be Free!!」家主 カイコ 著